この記事の結論
試合の待ち時間に緊張がピークになる子供は、心が弱いのではありません。1〜3時間の空白が「区切られていない」から、緊張が積み上がるのです。
対策は待ち時間を「放っておく時間」「体を戻す時間」「1点だけ決める時間」の3つに割ること。区切りは時計ではなく「〇組が呼ばれたら」という手順で作ります。
本記事では、待ち時間に体と心で起きている3つのこと、競技別の待ち時間の実際、親が渡していいもの・渡さないもの、招集前から終了直後までの4場面のOK/NG声かけ例を示します。
水泳の招集所で、順番が来るまで小さくなっている。陸上の種目間で、前の組を見ながら顔が白くなっていく。体操の演技順を待つ間に、何度もトイレに立つ。
「アップのときは元気だったのに、出番が近づくほど固まる」。待ち時間が長い競技の親が、いちばん多く口にする悩みです。
この記事は、その1〜3時間を「待つ時間」から「区切られた時間」に変える方法をまとめました。競技のコツではなく、親が家と会場でできる設計と声かけに絞っています。
まず結論|待ち時間の緊張は性格ではなく、時間が区切られていないことで起きる
サッカーや野球は、試合が始まれば体が動き続けます。けれど水泳・陸上・体操・柔道・剣道は違います。本番は数十秒から数分、そのために1〜3時間を待つ競技です。
待っている間、子供の頭の中では何が起きているでしょうか。「前の組、速いな」「失敗したらどうしよう」「お腹が痛いかも」。考える材料は増えるのに、体は何もしていません。
ここで「緊張しないで」「落ち着いて」と言っても、空白の時間そのものは減りません。減らすべきなのは緊張ではなく、何をすればいいか分からない時間です。
だから親の仕事は、励ますことではなく、時間を区切ることになります。区切り方は後半で具体的に示します。まずは待ち時間に子供の体と心で何が起きているかを見ていきます。
待ち時間に体と心で起きている3つのこと
待ち時間が長いと、子供の状態は「変わらない」のではなく、3つの方向に動いています。
① 覚醒(ドキドキ)が上がり続ける
スポーツ心理学では、緊張の高さと力の出しやすさの関係を「覚醒水準」で説明します。覚醒は低すぎても高すぎても力が出ず、ちょうどいい高さが人によって違います。
フィンランドの心理学者ハーニンが提唱したIZOF(最適機能ゾーン)理論によると、力を出せる感情の状態は選手ごとに異なり、同じ「ドキドキ」でも、ある子には追い風、ある子には向かい風になります。
問題は、待ち時間が長いと覚醒が「上がって、そのまま下がらない」ことです。アップで上がった心拍と気持ちが、出番までの2時間に行き場を失い、ピークが本番の前に来てしまいます。
② 体は冷えて、アップの効果が消えていく
体の側でも、はっきりしたことが起きています。デンマークの運動生理学者モアらが2004年に発表した研究(Mohr et al., Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports, 14巻156-162ページ)によると、サッカーのハーフタイム15分を座って過ごしただけで筋温は約39.4℃から約37.4℃へ、約2℃下がりました。
そして後半開始直後のスプリント能力は2.4%低下。一方、ハーフタイムに低強度の運動で体を動かし続けたグループでは、筋温もスプリント能力も保たれました。
15分でこれだけ変わるなら、1〜2時間座って待った体はどうなるか。「アップしたのに体が重い」は、気持ちの問題ではなく体温の問題でもあるのです。寒い季節の対策は冬の試合で立ち上がりが悪い子供の記事で詳しく扱っています。
③ 考える時間だけが余る
体は止まり、心拍は高い。そこに「やることがない」時間が重なると、子供は考えます。ただし考える内容は、たいてい「うまくいかない場面」です。
頭の中で失敗を何度も再生することを、心理学では反すう(rumination)と呼びます。待ち時間の長い競技は、この反すうが起きやすい構造になっています。
つまり待ち時間の緊張は、①上がり続ける覚醒 ②下がる体温 ③余る思考の3つが同時に進む現象です。対策もこの3つに対応させて考えると、迷いません。
| 待ち時間に起きること | 子供に見える様子 | 対策の方向 |
|---|---|---|
| ① 覚醒が上がり続ける | そわそわ・トイレが近い・口数が増える/減る | 「放っておく時間」で一度下げる |
| ② 体温が下がる | 手足が冷たい・あくび・肩が上がる | 出番20〜30分前に2分の再アップ |
| ③ 考える時間が余る | 前の組ばかり見る・「ダメかも」と言う | 「1点だけ決める時間」で思考の行き先を作る |
競技別の待ち時間の実際|招集から出番までは何分あるか
「待ち時間」と言っても、競技によって中身がまったく違います。親が設計する前に、自分の子の競技の時間の構造を知っておきましょう。
なお招集完了時刻や進行は、大会ごとに要項・プログラムで決まります。下の表は小学生の大会で多い目安であり、必ず当日の要項で確認してください。
| 競技 | 待ち時間の構造 | 目安 | 親が押さえるポイント |
|---|---|---|---|
| 水泳 | 種目ごとに招集所へ。招集後は組(ヒート)順に待つ。1日に2〜3種目出ると種目間の空白が長い | 招集から出番まで15〜40分、種目間は1〜3時間 | 「あと何組」で区切れる。招集後は親が近づけないため、招集前に全部渡しておく |
| 陸上 | 種目ごとに招集完了時刻が決まる(トラックは競技開始の20〜30分前、跳躍・投てきは40〜60分前とする大会が多い) | 招集完了から出番まで20〜60分、種目間は1〜3時間 | 招集に遅れると出場できない。「招集完了時刻」を親子で共有し、そこから逆算する |
| 体操 | 班と演技順で進む。前の班の演技を見ながら待つ | 班の開始から自分の演技まで30分〜2時間 | 見るか見ないかを子供に決めさせる。器具ごとに短い再アップを入れる |
| 柔道・剣道・空手 | トーナメント進行次第。前の試合の長さで前後する | 30分〜2時間、勝ち上がると間隔が短くなる | 「次の次」で動き出すルールを決める。負けたら終わりの構造も重なる |
共通しているのは、親が時計で管理できないことです。進行は遅れますし、早まることもあります。だから次の章では「時計ではなく手順で区切る」方法を使います。
待ち時間を3つに区切る|放っておく時間・体を戻す時間・1点だけ決める時間
1〜3時間を、ひとつの長い「待ち」として過ごすから苦しくなります。3つに割れば、それぞれは短くなり、やることが決まります。
| 区間 | いつ | 子供がすること | 親がすること |
|---|---|---|---|
| ① 放っておく時間 | アップ終了〜出番40分前 | 試合と関係ないことをする。本を読む・音楽・友達と話す・寝る | 試合の話をしない。飲み物と上着を渡して離れる |
| ② 体を戻す時間 | 出番30〜20分前 | 2分の再アップ(後述)・上着の調整・トイレ | 「〇組が呼ばれたら」の合図を出す。それ以外は言わない |
| ③ 1点だけ決める時間 | 出番15分前〜招集・入場 | 「今日やること」を1つだけ決めて、それだけ考える | 何も足さない。決めた1点を聞かれたら、繰り返すだけ |
① 放っておく時間|試合から離れるのが仕事
意外に思われますが、最初の区間でやるべきことは「試合を忘れること」です。覚醒を一度下げ、反すうの材料から離れます。
ゲームや動画も、この区間なら構いません。ただし「〇組が呼ばれたら終わり」と、終わる合図を先に決めておきます。終わる合図がないと、②の区間に入れません。
② 体を戻す時間|2分でいい
ここで下がった筋温を戻します。やることは後述の再アップ3種、合計2分です。長くやる必要はありません。長いアップは、また覚醒を上げすぎます。
③ 1点だけ決める時間|考える行き先を1つにする
余った思考に行き先を作る区間です。「スタートで前を見る」「最初の一本を思い切り振る」「着地で止まる」など、自分で操作できる1点を子供に選ばせます。
「タイムを出す」「勝つ」は1点になりません。結果は操作できないからです。操作できることだけを決めると、頭の中の再生が「失敗の場面」から「やる動作」に切り替わります。
区切りの作り方|時計ではなく手順で区切る

小学生は、時計を見て「あと20分だから動こう」とは判断できません。進行も遅れます。だから区切りは目に見える出来事で作ります。
- 水泳:「自分の3組前が呼ばれたら上着を脱いで肩を回す」「2組前がスタートしたら決めた1点だけ考える」
- 陸上:「招集完了時刻の15分前に再アップを始める」「招集所に入ったら、そこから先は決めた1点だけ」
- 体操:「前の班の最後の種目が始まったら体を戻す」「自分の2人前が演技に入ったら1点に絞る」
- 柔道・剣道:「次の次の試合が始まったら立って動く」「次の試合が始まったら帯・面を整えて1点に絞る」
この合図を、家を出る前に親子で1回口に出して確認しておきます。会場で初めて言われるより、ずっと入りやすくなります。
会場の音や観客が気になる子は、場所慣らしの手順も合わせて使ってください。体育館の観客が多いと緊張する子供への対策に、会場入り10分の手順をまとめています。
出番20〜30分前に戻すこと|2分でできる再アップ3種
モアらの研究が示したのは、「低強度でも動いていれば筋温は保たれる」ことでした。出番前の再アップは、汗をかくためではなく、下がった体温と止まった神経を戻すためのものです。
- その場で足を動かす(40秒):小さくジャンプ、またはその場もも上げ。会場で音を立てたくない場合は、かかとの上げ下げでも構わない
- 肩と腕を回す(40秒):肩を大きく後ろに10回、前に10回。腕を振って肩甲骨を動かす。上半身の冷えは自分では気づきにくい
- 競技の動作を3回だけ(40秒):スタートの構え、素振り、演技の最初の動き。本番と同じ速さで3回。10回やると疲れと緊張が戻る
合計2分。これを②の区間の合図で始めます。「アップは長いほど安心」と思う子ほど、ここで短くする練習が必要です。
出番直前の心拍を整える呼吸は、試合前に心臓がドキドキする子への呼吸法で3つの型を紹介しています。再アップのあと、招集所でできる方法です。
親が渡していいもの・渡さないもの|飲み物・補食・上着・声・情報
待ち時間の親の役割は「渡す係」です。何を渡し、何を渡さないかを決めておくと、会場でのやりとりが短くなり、子供の集中を切らしません。
| 渡すもの | 渡し方 | 渡さないもの・やめること |
|---|---|---|
| 飲み物 | 一口ずつ、こまめに。「飲んで」ではなく黙って差し出す | 一気飲み・冷たすぎる飲み物(出番前のトイレの原因になる) |
| 補食 | 出番60分前までに消化のよいもの(バナナ・小さいおにぎり・ゼリー)を少量 | 出番30分以内の固形物・甘いお菓子をだらだら食べる |
| 上着・タオル | 脱ぐタイミングを合図と一緒に決める(「3組前で脱ぐ」) | 「寒くない?」と何度も聞く・親が勝手に脱がせる |
| 声 | 短く、試合以外のこと。「水あるよ」「あそこ日陰だよ」 | アドバイス・前の組の講評・「大丈夫?」の連発 |
| 情報 | 招集時刻・自分の組と水路/レーン・トイレの場所 | 相手のタイムや強さ・他の子の結果・チームメイトの順位 |
補食の量や時間の考え方は、連戦の日の記事試合の待ち時間の過ごし方|連戦で集中を切らさない小学生のサポートと同じです。あちらは「体力をもたせる」視点、本記事は「緊張をためない」視点で読み分けてください。
待ち時間に親がやりがちな3つの逆走
良かれと思ってやることが、3つの変化(覚醒・体温・思考)をすべて悪い方向へ押します。
逆走① 相手の情報を伝える
「隣のレーンの子、県大会で2位だったらしいよ」。親は情報を集めるのが好きです。けれど子供にとっては、余った思考の材料が増えるだけです。相手の情報は、親の中にとどめます。
逆走② 他の子の結果を伝える
「〇〇ちゃん、ベスト出たって」。励ましのつもりでも、子供は「自分も出さないと」と受け取ります。結果は操作できないので、覚醒だけが上がります。チームメイトの結果は、全部終わってから一緒に喜べば十分です。
逆走③ 「落ち着いて」「緊張しないで」と言う
この言葉は、子供に「今自分は落ち着いていない」と確認させます。しかもやることを示していません。「落ち着いて」の代わりに渡すのは、区切りの合図と、決めた1点です。言い換えの詳細は本番で頭が真っ白になる子供の記事も参考になります。
場面別OK/NG声かけ例|招集前・待機中・呼ばれた直後・終わった直後
声かけは「量を減らして、タイミングを決める」が基本です。4つの場面で、言わないほうがいい言葉と、代わりに言う言葉を並べます。
場面1:会場に着いて、招集までまだ2時間ある
NG「今日は〇秒切ろうね。ライバルの子も来てるみたいだから、気合い入れて」
→ 結果と相手の情報を、いちばん長い待ち時間の最初に渡している。2時間ずっと考える材料になる
OK「招集は〇時〇分ね。それまでは好きにしてていいよ。水はここに置いとく」
→ 区切りの最初の合図(招集時刻)だけを渡し、放っておく時間を正式に許可している。子供は「考えなくていい時間」だと分かる
場面2:待機中、前の組を見ながら顔がこわばってきた
NG「大丈夫?緊張してる?落ち着いて、いつも通りやれば大丈夫だから」
→ 「大丈夫?」で不安を確認させ、「落ち着いて」でやることを示さず、「いつも通り」で漠然とした期待を足している。3つ重ねて逆効果
OK「あと3組で肩回す時間だね。それまでは見てても見てなくてもいいよ」
→ 次の区切りまでの行動を示し、前の組を見るかどうかの判断を子供に返している。やることが決まると、こわばりは行き先を得る
場面3:呼ばれて招集所・入場口に向かう直前
NG「ここまで来たら全力で!絶対ベスト出せる!ママ見てるからね!」
→ 応援のつもりでも、「全力」「絶対」「見てる」は全部プレッシャーの言葉。覚醒がいちばん高い瞬間に、さらに上げている
OK「今日の1点、なんだっけ?(子供が答える)それだけね。行ってらっしゃい」
→ 子供が自分で決めた1点を、本人の口で言わせて終わる。親からは何も足さない。「行ってらっしゃい」は日常の言葉で、覚醒を上げない
場面4:終わった直後、タイムや結果がよくなかった
NG「待ち時間に緊張しすぎたんじゃない?もっとリラックスしてれば出せたのに」
→ 緊張を失敗の原因として本人に突きつけている。次の大会の待ち時間に「また緊張したらどうしよう」という新しい材料を渡してしまう
OK「決めた1点、やれた?(答えを聞く)そうか。じゃあ着替えて、何か飲もう」
→ 評価の軸を結果から「決めた1点をやれたか」に戻している。やれたなら成功、やれなかったなら次の1点を決める材料になる。すぐ日常に戻す
4場面に共通するのは、親の言葉が「情報」か「合図」かのどちらかだけになっていることです。励ましも評価も、待ち時間には要りません。
今日からできる行動3つ
- 次の大会の要項から「招集完了時刻」を書き出す:種目ごとの招集時刻と、自分の組・レーン・演技順を1枚のメモにする。待ち時間の長さが見えると、どこで区切るかが決められる
- 区切りの合図を親子で1つ決める:「3組前が呼ばれたら上着を脱ぐ」のように、目で見える出来事を1つ。家を出る前に口に出して確認する。最初は1つで十分
- 「今日の1点」を練習日に言わせてみる:次の練習の前に「今日やることを1つだけ」と聞く。本番の待ち時間で急に決めるのは難しいので、練習から習慣にしておく
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- 試合の待ち時間の過ごし方|連戦で集中を切らさない小学生のサポート【60分・120分タイムテーブル】
- 体育館の観客が多いと緊張する子供への対策|屋内競技で会場にのまれない親の準備
- 冬の試合で立ち上がりが悪い子供|寒い会場で体が動かない原因と親の準備
- トーナメントに弱い子供|負けたら終わりの試合で緊張して固まる原因と親の準備
まとめ|待ち時間を「区切る」と、緊張のピークは本番に重なる
試合の待ち時間に緊張がピークになる子供への対策は、励ますことではなく、時間を設計することです。
- 待ち時間には「覚醒が上がり続ける」「体温が下がる」「考える時間が余る」の3つが同時に進む
- 15分座っただけで筋温は約2℃、スプリントは2.4%落ちる(Mohr et al., 2004)。低強度で動けば保たれる
- 1〜3時間を「放っておく時間」「体を戻す時間」「1点だけ決める時間」の3つに割る
- 区切りは時計ではなく「〇組が呼ばれたら」という目に見える手順で作る
- 親が渡すのは飲み物・補食・上着・合図・必要な情報だけ。相手の情報・他の子の結果・「落ち着いて」は渡さない
- 終わった直後は、結果ではなく「決めた1点をやれたか」で振り返る
待ち時間が長い競技の子は、本番の数十秒より、その前の2時間で勝負が決まっていることがあります。その2時間を一緒に設計できるのは、コーチではなく、隣にいる親です。
よくある質問(FAQ)
待ち時間にゲームや動画を見せてもいいですか?緊張がまぎれるならと思うのですが。
「放っておく時間」(出番40分前まで)なら構いません。覚醒を一度下げる役に立ちます。ただし条件は2つ。終わる合図(「〇組が呼ばれたら終わり」)を先に決めること、そして出番30分前からは画面を閉じて体を戻すことです。終わる合図がないまま続けると、体温が下がったまま招集を迎えます。
水泳の招集所に入ったら親は近づけません。その間の緊張はどうすればいいですか?
招集後は親の出番がないと割り切り、招集前にすべてを終えておきます。具体的には、再アップを招集の直前に済ませる、上着やタオルを招集所に持ち込めるか要項で確認する、そして「今日の1点」を招集前に本人の口で言わせる。招集所では、その1点だけを繰り返せばいいと伝えておきます。招集所の過ごし方は、親が決めるのではなく、子供が持って入る「決めた1点」で決まります。
1日に3種目出ます。種目間の2時間、全部この区切りでやるのは大変ではありませんか?
種目ごとに3区間をやり直すのが基本です。ただし2種目目以降は「放っておく時間」を長くし、再アップを1分に短くして構いません。体は1種目目で温まっており、覚醒も下がりにくいからです。むしろ2種目目以降で注意するのは、1種目目の結果を引きずることです。終わった直後の声かけ(「決めた1点、やれた?」)で、結果の話を短く閉じてから次の区間に入ってください。
待ち時間に「お腹が痛い」「トイレに行きたい」を繰り返します。体調が悪いのでしょうか?
覚醒が高い状態が続くと、交感神経の働きで尿意や腹部の違和感が出やすくなります。待ち時間の長い競技ではよく見られる反応で、多くは出番が終わると消えます。対策は、冷たい飲み物の一気飲みを避ける、「放っておく時間」に試合から離れる、トイレの場所と「行ってもいい合図」を先に決めることです。ただし発熱や嘔吐、試合以外の日にも続く痛みがある場合は、緊張ではなく体調の問題として受診してください。
「今日の1点」を決めさせても「分からない」と言います。親が決めてもいいですか?
最初は親が候補を2〜3個出し、子供に選ばせる形がおすすめです。「スタートで前を見る」「最初の一本を思い切り振る」「着地で止まる」のように、結果ではなく動作の候補を並べます。親が1つに決めて渡すと、「親の言う通りにできなかった」という新しい失敗の材料になります。選ぶ行為そのものが、思考の行き先を作る効果を持っています。練習の前に「今日やること1つ」を聞く習慣をつけると、本番でも決められるようになります。
待ち時間に他の子の演技や泳ぎを見せたほうがいいですか?見ないほうがいいですか?
どちらが正解かは子供によって違い、本人に決めさせるのが基本です。見て燃えるタイプの子は、前の組を見ることで覚醒がちょうどよく上がります。見て縮むタイプの子は、見ることが反すうの材料になります。見分け方は簡単で、見たあとに口数が増えて動きが出るなら前者、黙って肩が上がるなら後者です。「見てても見てなくてもいいよ」と選択を返し、そのあとの様子を親が観察してください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療・専門的指導の代わりになるものではありません。お子さんの心身に気になる様子がある場合は、専門家にご相談ください。
Photos by Navy Medicine / kevin Baquerizo on Unsplash



