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スポーツをする子供が「かかとが痛い」「すねが痛い」と言う時|「成長痛だから」で放置しない見分け方と親のケア【部位別早見表・痛みレベル別の休ませる基準・疲労骨折を疑うサイン・OK/NG声かけ例】

2026/09/20 | 身体づくり・コンディション

練習から帰ってきた子供が、靴を脱ぎながら言います。「なんか、かかとが痛い」。腫れてもいないし、ひねった覚えもない。翌朝は普通に歩いている。だから多くの親が、こう返します。「成長痛じゃない? 様子見よう」。先に結論です。スポーツをする子供のかかと・すねの痛みは、「成長痛」ではなく、走りすぎ・跳びすぎで起きる「使いすぎのケガ」であることがほとんどです。放置して悪化させるのが一番損で、痛みの「場所」と「いつ痛いか」を親が見分けて、早めに負荷を減らせば、多くは競技を続けながら治せます。

秋は持久走大会、駅伝、マラソン大会、そして各競技の秋季大会が重なる季節です。走る量が急に増え、かかと(シーバー病)とすね(シンスプリント)の痛みが一気に増えます。膝のオスグッドに比べて親に知られていないため、「成長痛だから」で見過ごされやすいのがこの2つです。本記事は、かかと・すね・足の甲の痛みを扱います。膝の痛みは子供の成長痛とスポーツ|膝の痛み・オスグッドを防ぐ親のケアと受診の目安で詳しく解説していますので、部位に応じてお読みください。

この記事の要点

  • 「成長痛」は診断名ではない。運動で悪化する痛みは、使いすぎによるケガと考えて対応する
  • かかとの後ろ・横を押すと痛い→シーバー病、すねの内側が広く痛い→シンスプリントが代表格。見分けは「部位別早見表」で
  • 休ませる判断は「痛みのレベル」で決める。①練習中だけ ②練習後も ③歩く時も ④夜も痛い、の4段階
  • 「一点だけ押すと激痛」「夜も痛い」「腫れ」は疲労骨折を疑うサイン。様子見せず受診
  • 親の役割は診断ではなく、「痛みの記録」「負荷の調整」「痛みを隠さなくていい空気づくり」の3つ

結論|かかとの痛みは「成長痛だから放置」が一番危ない

まず、親が持っている「成長痛」のイメージを一度リセットしましょう。医学的に「成長痛」と呼ばれるのは、主に幼児〜低学年の子が夕方や夜に脚を痛がり、翌朝には消え、運動と関係なく起きるものです。運動中や運動後に痛み、押すと痛い場所がはっきりある痛みは、成長痛ではありません。それは、成長期のやわらかい骨に繰り返し負荷がかかって起きる「使いすぎ(オーバーユース)」のケガです。

なぜ「様子見」が危ないのか。理由は2つあります。ひとつは、使いすぎのケガは負荷を減らさない限り、自然には治らないからです。練習を続ければ続けるほど、炎症は積み上がります。もうひとつは、かかと・すねの痛みの中に、ごく一部ですが疲労骨折が混ざっているからです。疲労骨折を「成長痛」として走り続けると、完全な骨折に進み、数か月の離脱になります。

ただし、怖がりすぎる必要もありません。日本整形外科学会の「足の慢性障害」の解説によると、踵骨骨端症(シーバー病)を含む足の慢性障害は、いったん発症したら「練習量を減らすか、一定期間の休養」が治療の基本で、アイシングやストレッチ、足底装具の使用などを組み合わせて対処するとされています。つまり、早く気づいて負荷を調整すれば、多くは長期離脱なしで回復できるケガです。親がやるべきことは診断ではなく、「早く気づく」「負荷を調整する」「痛みを隠させない」の3つです。順に見ていきましょう。

秋にかかと・すねの痛みが増える3つの理由

秋にこの2つのケガが急増するのには、はっきりした理由があります。理由が分かれば、予防の手も打てます。

理由1|走る量が急に増える

持久走大会や駅伝の練習が始まると、それまで週に数キロだった走行量が、いきなり2倍、3倍になります。日本スポーツ整形外科学会の「スポーツ損傷シリーズ8.疲労骨折」では、疲労骨折の発生要因として「練習の急激な量の増加や質の変化」(オーバートレーニング)が挙げられています。骨や腱は、少しずつ増える負荷には適応できますが、急な増加には追いつけません。「量」より「増え方」が問題なのです。

理由2|路面が硬くなる

夏は芝や土のグラウンドで練習していた子が、秋は学校の外周のアスファルトや、乾いて締まった土の上を走るようになります。同じ資料でも「固すぎたり、柔らかすぎる練習場」が要因とされています。着地の衝撃をすべて受け止めるのが、かかとの骨と、すねの骨です。

理由3|シューズがすり減っている・合っていない

春に買った靴は、夏を越えるとかかとのソールが片減りし、クッションがつぶれています。加えて、成長期の足は半年でサイズが変わります。「まだ履けるから」の靴が、着地の衝撃をかかとに直接届けているケースは非常に多いです。「不適切な靴」は、上記の学会資料でも共通して挙げられる要因です。

走る量が増える秋はスポーツシューズの摩耗チェックが大切

かかとの痛み(シーバー病)の特徴と見分け方

かかとの痛みの代表が、シーバー病(踵骨骨端症)です。7〜12歳、特に9〜11歳の活発な男の子に多いとされますが、女の子にも起きます。かかとの骨(踵骨)には、ふくらはぎから来るアキレス腱と、足の裏の足底腱膜という2本の強い腱がついています。走る・跳ぶたびにこの2本が、まだやわらかい成長軟骨を上下から引っ張り、炎症を起こす。これがシーバー病の仕組みです。

シーバー病を疑うサイン

  • 運動中・運動後にかかとの後ろ側や両側面が痛む
  • かかとの後ろ・横を指で押すと痛い(つまんで痛ければ特徴的)
  • 朝起きて最初の一歩が痛い
  • 痛みをかばってつま先歩きになる、かかとを浮かせて歩く
  • 走り始めは痛いが、体が温まると少し楽になる(初期)

見た目にはほとんど変化がなく、腫れも軽いことが多いため、親は「大げさに言っているだけ」と感じがちです。しかし、「つま先歩きをしている」「かかとをつけて立つのを嫌がる」は、子供の体が出している明確なサインです。骨端が閉じる14〜15歳ごろになれば再発しなくなる予後の良いケガですが、それは「放っておいてよい」という意味ではありません。負荷をかけ続ければ、シーズン全体を棒に振ることになります。

すねの痛み(シンスプリント)の特徴と見分け方

すねの痛みの代表が、シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)です。すねの骨(脛骨)の内側、くるぶしから上に向かって3分の1くらいの範囲に、ジーンとした痛みが出ます。走ることで骨を覆う膜(骨膜)に繰り返し牽引がかかり、炎症を起こす状態です。持久走やサッカー、バスケットボールなど、走る量が急に増えた子に多く見られます。

シンスプリントを疑うサイン

  • すねの内側の下半分が、10cm前後の広い範囲で痛む
  • 指でなでるように押すと、広くにぶい痛みがある(一点ではない)
  • 走り始めが痛く、温まると軽くなる。進行すると練習中ずっと痛い
  • 練習後や翌朝に、すねがだるい・重い
  • 両足に出ることも多い

シンスプリントで親が最も注意すべきは、「疲労骨折との見分け」です。同じすねの骨に起きるため、症状が似ています。違いは「痛みの広さ」と「安静時の痛み」です。シンスプリントは広い範囲がにぶく痛み、休めば楽になります。疲労骨折は一点を押すと飛び上がるほど痛く、歩いても、夜寝ていても痛むことがあります。次の早見表で整理します。

膝のオスグッドとの違い【部位別早見表】

子供が「足が痛い」と言った時、親がまず確認するのは「どこを押すと痛いか」です。子供に指で1本、痛い場所を指させてください。その場所から、候補を絞れます。

痛む部位疑われる状態特徴的な痛み方多い年齢
かかとの後ろ・両側面シーバー病(踵骨骨端症)押すと痛い、朝の一歩目、つま先歩き7〜12歳
かかとの底〜足裏の内側足底腱膜炎朝の一歩目に足裏が突っ張るように痛い小学生高学年〜
すねの内側・広い範囲シンスプリント走り始めに痛い、温まると軽減、両足に出やすい小学生高学年〜中学生
すねの一点(前面や内側)脛骨の疲労骨折の疑い一点の強い圧痛、歩行時・夜間も痛い、腫れ走行量が急増した子
足の甲・小指側の外側中足骨の疲労骨折の疑い甲の一点が押すと痛い、腫れ、歩いても痛い走行量が急増した子
足の内側の出っ張り外脛骨障害内くるぶし前下の骨の出っ張りが靴に当たって痛い10〜15歳
膝のお皿の下の出っ張りオスグッド病しゃがむ・ジャンプで痛い、出っ張りが腫れる10〜15歳

この表は「診断」ではなく、親が受診の必要性を判断し、医師に症状を正確に伝えるための「地図」です。「かかとの横を押すと痛くて、朝の一歩目がつらそうです」と伝えられるだけで、診察は格段にスムーズになります。膝の痛みについては成長痛とオスグッドの記事をご覧ください。

休ませる判断基準|痛みのレベル別の目安

「様子を見る」が曖昧になるのは、「どうなったら休ませるか」を決めていないからです。痛みを4つのレベルに分け、レベルごとに対応を決めておくと、当日の朝に迷いません。

レベル痛みの出方親の対応の目安
①練習中だけ痛い。終わると消え、翌朝は痛くない練習量を2〜3割減らす(走る・跳ぶ練習を短く)。運動後のアイシングとストレッチを開始。1〜2週間で改善しなければ受診
②練習後も痛い。翌朝も違和感が残る走る・跳ぶ練習を1〜2週間中止(体幹・上半身・水中など痛くない練習に切り替え)。この段階で一度受診を
③歩いていても痛い。かばう歩き方・つま先歩きになる練習を中止。数日以内に整形外科(できればスポーツ整形外科)を受診
④夜・安静時も痛い。一点を押すと激痛。腫れや熱感がある疲労骨折の疑い。すぐに受診。「大会が近い」を理由に延ばさない

ポイントは、レベル①の段階で手を打てば、ほとんどの子が大きく休まずに済むということです。逆に、レベル①を「大丈夫そう」と流してレベル③まで進むと、休む期間は数週間単位に伸びます。「痛いと言った日から3日、練習後にアイシングして様子を見る。3日たっても同じなら練習を減らす」というように、期限を決めた様子見にしてください。

なお、練習を「ゼロにする」必要は多くの場合ありません。走る・跳ぶを止めても、体幹トレーニング、上半身の動き、ストレッチ、競技の映像を見る、戦術を学ぶなど、できることは残っています。ケガでスポーツができない子供へ|やる気を保つ過ごし方も参考になります。

受診の目安と、疲労骨折を疑うサイン

受診の目安は、上の表のレベル②以上、またはレベル①が2週間続く場合です。加えて、次のサインが1つでもあれば、レベルに関係なく早めに受診してください。

疲労骨折を疑う5つのサイン(1つでもあれば受診)

  • 痛い場所が1点に限局し、そこを押すと飛び上がるほど痛い
  • 夜間や安静時にも痛む
  • 腫れ・熱感がある
  • 片足でジャンプすると、その一点に鋭い痛みが走る
  • ここ2〜3週間で練習量が急に増えた、または大会・記録会が続いている

日本スポーツ整形外科学会の資料では、「明らかな外傷が無く、慢性的な痛みが骨直上に限局するとき疲労骨折を疑う」とされ、初回のX線写真では分からないことも多いため、数週間後に再度撮影するか、MRIなどの検査を行うと説明されています。つまり、「一度レントゲンを撮って異常なしと言われた」ことは、疲労骨折の否定ではありません。痛みが続くなら、再受診をためらわないでください。

受診先は、可能なら「スポーツ整形外科」や、成長期のスポーツ障害を多く診ている整形外科がおすすめです。受診時に親が伝えるとよいのは、次の5点です。①いつから ②どこが(指1本で) ③いつ痛いか(練習中/後/歩行時/夜) ④ここ1か月の練習量の変化 ⑤靴をいつ買ったか。この5点をメモして持っていくだけで、診断の精度が上がります。

家でできるケア|アイシング・ストレッチ・足裏の強化

受診と並行して、家でできるケアがあります。日本整形外科学会の解説にある足の慢性障害の予防・対処法は、①足部および下腿筋のストレッチング ②スポーツ後のアイシングの励行 ③足にフィットしたシューズの選択 ④足底装具の使用の4つです。家庭でそのまま実行できるものばかりです。

アイシング|練習後10〜15分

練習後、痛む部位に氷のうや保冷剤(タオルで包む)を10〜15分当てます。凍傷を防ぐため、直接肌に長く当てないこと。「練習から帰ったら、着替える前にアイシング」と動線を決めておくと、習慣になります。

ふくらはぎ・足裏のストレッチ|入浴後に30秒×3セット

シーバー病の直接の原因は、アキレス腱と足底腱膜がかかとの骨を引っ張ることです。ふくらはぎが硬いほど引っ張る力は強くなるので、ふくらはぎのストレッチが最も効きます。壁に手をつき、痛い側の脚を後ろに引いて、かかとを床につけたまま前に体重をかける。30秒キープ×3セットを、入浴後など体が温まった時に1日2〜3回。膝を伸ばしたバージョンと、軽く曲げたバージョンの両方を行うと、ふくらはぎの深い筋肉まで伸びます。足裏は、椅子に座ってゴルフボールやテニスボールを足裏で転がすだけで十分です。詳しい親子習慣は子供のスポーツとストレッチ|夜5分の親子習慣にまとめています。

足裏の強化|タオルギャザー

床にタオルを広げ、座ったまま足の指でタオルを手前にたぐり寄せます。片足20回×2セット。足のアーチを支える筋肉が育ち、着地の衝撃を分散できるようになります。テレビを見ながらできるので、続けやすい種目です。

ヒールカップ・インソール

市販のヒールカップ(かかとのクッション)やスポーツ用インソールで、着地の衝撃が和らぎ、痛みが軽くなる子は多いです。ただし、扁平足など足の形に原因がある場合は、医師や義肢装具士に相談して作る足底装具の方が効果的です。受診時に「インソールは必要ですか」と聞いてみてください。

予防|シューズ・練習環境・練習量の増やし方

治ったあと、そして今痛みが出ていない子にとって大事なのが予防です。3つのポイントがあります。

シューズは「かかと」を見る

靴を裏返して、かかとの外側のソールが斜めに削れていないか、かかとのカップ(後ろの硬い部分)が内側に潰れていないかを確認します。潰れていれば、着地のたびにかかとがぐらつき、負荷が集中しています。また、「大きめを買って長く履く」は、足が靴の中で動いて余計な衝撃を生みます。サイズの測り方と買い替え時期は小学生のスポーツシューズの選び方で詳しく解説しています。

硬い路面は「量」を減らす

アスファルトを走る日は、土や芝で走る日より距離を短くする。学校の外周を走る練習が続く時期は、家での自主練を土のグラウンドや公園の芝に変える。路面を選べないなら、量で調整するのが現実的です。

練習量は「週に10%まで」を目安に増やす

ランニング指導で広く使われる目安に、「週の走行量は前の週の10%以内で増やす」というものがあります。厳密に守る必要はありませんが、「先週まで週5kmだった子が、今週から15km」は、骨がついていけない増え方だと知っておいてください。チームの練習量は親が変えられなくても、家での自主練や、持久走大会前の「追加の練習」を親がコントロールすることはできます。持久走の練習の組み方は持久走大会の練習方法|小学生を参考にしてください。オーバーユース全般のチェックは子供のスポーツのケガ予防|オーバーユースを防ぐ親のチェックにまとめています。

「痛いけど出たい」と言う子への声かけOK/NG

ここからが、この記事の核心です。使いすぎのケガが悪化する最大の原因は、医学的なものではなく、「子供が痛みを隠す」ことです。大会が近い、レギュラーを外されたくない、親をがっかりさせたくない。そう思う子は、痛みを言わなくなります。親の声かけひとつで、子供が痛みを「言える」か「隠す」かが決まります。

痛みを聞き出す時の声かけ

NG声かけ

  • 「成長痛だから大丈夫」(診断名でもなく、放置の免罪符になる)
  • 「そんなに痛くないでしょ?」(子供は「痛くない」と答えるしかなくなる)
  • 「また痛いの? 気持ちで乗り切りなさい」(痛みを言うことが叱られる体験になる)
  • 「大会まであと2週間だから我慢して」(親が「隠せ」と言っているのと同じ)

OK声かけ

  • 「どこが痛い? 指1本で教えて」(場所を特定する。診断の第一歩)
  • 「走ってる時だけ? 歩いてる時もある? 夜は?」(レベルを一緒に確認する)
  • 「痛いって言ってくれて助かった。早く分かれば早く治るからね」(言ったことを肯定する)
  • 「痛みを我慢して出て、長く休むことになるのが一番損だよ」(休む理由を子供の利益で説明する)

「休みたくない」「出たい」と言われた時の声かけ

NG声かけ

  • 「しょうがないでしょ、休みなさい」(決定を押しつけ、子供は納得しない)
  • 「じゃあ痛み止め飲んで出なさい」(痛みは体のブレーキ。それを消して走らせるのは最も危険)
  • 「あなたが我慢するって言うなら、好きにして」(判断を子供に丸投げ)

OK声かけ

  • 「出たい気持ちは分かる。だから、どうすれば早く戻れるかを一緒に考えよう」(気持ちを認めてから、方向を変える)
  • 「今日は走る練習は休んで、体幹と上半身をやろう。それは続けられる」(ゼロにしない選択肢を示す)
  • 「お医者さんに『いつから走れるか』を聞いてこよう。その日を目標にしよう」(休む期間を「ゴールのある期間」に変える)
  • 「痛みが消えたら、前より強くなって戻れる。そのための時間だよ」(休みを前向きな意味に変える)

「痛み止めを使って出場させる」は、親がやってはいけない対応の筆頭です。痛みは、体が「ここに負荷をかけるな」と出しているブレーキです。それを薬で消して走らせると、疲労骨折が完全骨折に進むなど、取り返しのつかない結果になり得ます。痛み止めの使用は、医師の指示の範囲内にとどめてください。

コーチへの伝え方にも一言。「かかとを痛がっているので、走る練習は今週控えさせたいです。他の練習は参加させたいです」と、「休む」ではなく「やれる練習に切り替える」という形で伝えると、子供も「休んでいる」感覚が薄れ、チームとの関係も保ちやすくなります。

今日からできる3つの行動

今日からできる3つの行動

  • 今夜、靴を裏返す。かかとのソールの片減りとカップの潰れを確認する。潰れていれば、買い替えを検討する。同時に、子供に「どこか痛いところない? 指で教えて」と1回だけ聞く
  • 「痛みのレベル表」を冷蔵庫に貼る。①練習中だけ ②練習後も ③歩く時も ④夜も、の4段階と対応を書き出し、「③以上はその日は走らない」を家族のルールにする
  • 練習後の「アイシング+ふくらはぎストレッチ30秒×3」を今日から始める。痛みがなくても予防になる。「帰ったら着替える前に」と動線を固定する

この3つは、どれも5分以内で終わります。そして、どれも「痛みが出てから」ではなく「今」やれることです。子供のケガで親ができる最大の貢献は、治療ではなく「早く気づく仕組み」と「言える空気」を家に作ることです。今日の一言が、秋のシーズンを最後まで走り切れるかどうかを左右します。

よくある質問(FAQ)

子供のかかとの痛みは、成長痛ではないのですか?

運動中や運動後に痛み、押すと痛い場所がはっきりある場合、いわゆる成長痛ではなく、シーバー病(踵骨骨端症)などの使いすぎによるケガの可能性が高いです。成長痛は主に幼児〜低学年で、夜に痛んで翌朝には消え、運動と関係なく起きるものを指します。「成長痛だから」と判断する前に、痛む場所と痛むタイミングを確認し、運動で悪化するなら負荷を減らして受診を検討してください。

シーバー病は、スポーツを完全に休まないと治りませんか?

多くの場合、走る・跳ぶ練習を減らし、アイシングとふくらはぎのストレッチ、インソールなどを組み合わせれば、競技を続けながら回復を目指せます。日本整形外科学会の解説でも、足の慢性障害の治療は「練習量を減らすか、一定期間の休養」が基本とされています。ただし、歩いても痛い、夜も痛いといった状態では一定期間の休止が必要になるため、痛みのレベルに応じて判断し、医師の指示を優先してください。

シンスプリントと疲労骨折は、家庭で見分けられますか?

確定はできませんが、目安はあります。シンスプリントはすねの内側の広い範囲(10cm前後)がにぶく痛み、休むと楽になります。疲労骨折は一点を押すと強く痛み、歩行時や夜間も痛むことがあり、腫れを伴うこともあります。一点の強い圧痛、夜間痛、腫れのいずれかがあれば、早めに整形外科を受診してください。初回のレントゲンで写らないこともあるため、痛みが続くなら再受診が必要です。

受診は整形外科でよいですか? 何科に行けばいいですか?

整形外科で診てもらえます。可能であれば、スポーツ整形外科や、成長期のスポーツ障害を多く診ている整形外科がおすすめです。受診時には「いつから」「どこが(指1本で示せる場所)」「いつ痛いか(練習中・練習後・歩行時・夜間)」「ここ1か月の練習量の変化」「靴をいつ買ったか」の5点をメモして伝えると、診察がスムーズになります。

大会が2週間後です。痛みがあっても出させてよいですか?

痛みのレベルで判断してください。練習中だけ痛く、翌朝には消えるレベルであれば、練習量を減らしながら大会に向けて調整する選択はあります。ただし、歩いても痛い、夜も痛い、一点を押すと激痛といった状態で出場させるのは避けてください。特に、痛み止めを飲ませて出場させることは、疲労骨折の悪化など取り返しのつかない結果につながる恐れがあります。迷う場合は、大会前に一度受診し、医師に「出場可能か」を確認してください。

痛みがなくなったら、すぐ元の練習量に戻していいですか?

いきなり戻すと再発しやすいです。痛みが消えてから、まず2〜3割減らした量で1週間、問題なければ週ごとに少しずつ増やし、2〜3週間かけて元の量に戻すのが目安です。復帰後もアイシングとふくらはぎのストレッチは続け、靴のかかとのすり減りを定期的に確認してください。骨端が閉じる14〜15歳ごろまでは再発の可能性があるため、練習量が急に増える時期は特に注意が必要です。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療・専門的指導の代わりになるものではありません。お子さんの心身に気になる様子がある場合は、専門家にご相談ください。